Alive

授業中に利用していた「ゴリ貝」でしたが、授業が終わり、Zoomを閉じた後も時折鳴くようになりました。操作できるのは学生さんだけでしたが、誰が鳴らしているのかも、その目的もわからないコミュニケーションが生まれ、それを掘り下げたいと考えて実装したのが、本作「Alive」です。

「Alive」は、不特定多数の人々が同じ実空間を共有できるウェブサイトです。ユーザーがサイトにアクセスし、マウスカーソルをブラウザ上に重ねると、ライブで映し出されたある部屋にそのカーソルが現れます。つまり、自身がマウスカーソルになって特定の空間にワープし、ひとりの時間を過ごしたり、そこに集う他の人々とリアルタイムにコミュニケーションできるウェブサイトです。各ユーザーは、マウスカーソルとして表現されるので、属性がはぎ取られます。また、ユーザーに許容されているのはX座標とY座標の変化、すなわち運動だけで、言語の余地はありません。

インターネットを超えたマウスカーソルは、自然と自身の意識と重なり合い、布やプラスチックといった素材の違いや、角や段差などの空間的ギャップを、「感触」としてもたらします。例えば自分以外のマウスカーソルが、ある範囲を超えて近付くと、リアルな身体と同じように距離を取りたくなります。しかし、マウスカーソル同士でコミュニケーションをとり、共に踊ったり、同じ箇所に留まったりするなかで、次第に距離が縮まり、つながりあったり、重なったりできるようになります。このように、現実の身体を忘れ、インターネット越しの「意識」だけが触れ合う実空間として、「Alive」はそこにあります。

作品サイト
https://alive.salon
※PCから閲覧してください

企画 / 制作
佐々木 遊太

企画協力
佐々木 慶子

メディア
TOKYO FM「ニュースサピエンス」

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