openSE

コロナ禍の到来によって、ビデオ通話や音声SNSといったオンラインコミュニケーションが活発化した。そんななか、オンライン授業やトーク配信におけるコミュニケーションは、話し手と聞き手に分かれ、両者のインタラクションは主にチャットなどの文字によるものとなっている。本作「openSE」は、こうした状況下で、聞き手が話し手に干渉できるトラフィックを増やし、0でも100でもないコミュニケーションを実現する目的で制作した。
具体的には、聞き手がリアクションや任意の言葉を送信し、話し手サイドで出力されるそれらの音源を、マイクやミキサーを通して皆で共有するウェブアプリケーションを構築した。入出力をウェブブラウザに実装することで、何らかのアプリケーションを導入する必要がなく、アクセシビリティを高めている点が特徴である。
実際に、大学の講義や各種トーク配信、オンラインワークショップなどに導入したところ、配信空間を皆でつくっている感覚があったという。これは、言語やスタンプといった視覚にもとづく情報処理と異なり、音声という迅速な刺激をもたらすメディアゆえに生まれる臨場感であると考えられる。また、音声は空間への介入度が高く、話者がリアクションを余儀なくされるため、聞き手の満足感を生み、更なる相互作用を促す。そうした特性により、ラジオ放送での導入においては、放送側からリスナー側への主導権の逆転がみられた。
openSEは、チャットやスタンプのような、記号を用いた「主張」とは異なり、音声を用いた「リアクション」を提供しているため、相互に影響し合う空間が生まれている。すなわち、バーチャル空間における「共同体験」を生み出す装置である。

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タイトルなんてラララ

芸術が「教養」になって以降、作品には、言及されるためのタイトルが必要になった。作品タイトルに用いられる「言語」は、解釈の余地を狭める解像度の高いツールであるがゆえに、鑑賞者の感性的認識を是とする近代美学の視座と矛盾している。本作は、「名付ける権利」を作家から鑑賞者に譲渡するものである。気ままに増殖し、共有される鑑賞者ごとの解釈が、その都度正式な作品タイトルになる。これにより、作家と鑑賞者が同じレイヤーに配置され、鑑賞者同士も相互に作用しながら、作品にコミットする全員が、共犯関係を結ぶことになる。「教養」であるがゆえに、言語空間を必要とする昨今の美の探求に対し、タイトルに可塑性を与えることで、「自由な解釈」を開き続ける。

YouTube

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猫との共有

拙作「ズームイン顔」を猫向けにチューニングし、野良猫に体験してもらう様子を記録したドキュメンタリー映像。機械学習で猫の顔パターンを生成し、それまで参照していた人間の顔パターンと差し替えて、アプリケーションとして実現した。コンピューターによるインタラクティブの射程を、人間から動物へと広げ、「見当のつかないリアクションを見たい」という欲求にもとづいて制作した。

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「どうぞどうぞ」をしらべる

日本を代表するお笑いトリオ、ダチョウ倶楽部さんの代名詞的ギャグである、通称「どうぞどうぞ」がはらむおかしみを、理論化とそれに基づく実装の揺り戻しで、「制作につながる知恵」にするプロジェクト。実装は、メディアを問わない実装は、22点にのぼった。また、助成に採択され、3331 Arts Chiyoda(東京)、Y gion(京都)で個展を開催した。個展に際しては、科学コミュニケーターとのトークイベントを実施し、研究と制作の違いを検討した。

ウェブサイト
https://dozo-dozo.tech/

助成
平成30年度文化庁メディア芸術クリエイター育成支援事業

個展
「どうぞどうぞ」をしらべる 外神田 @ 3331 Arts Chiyoda
「どうぞどうぞ」をしらべる 祇園 @ Y gion

出展
ENCOUNTERS 平成30年度メディア芸術クリエイター育成支援事業成果プレゼンテーション @ Ginza Sony Park
SF=すこしふしぎ展 @ オリエ アート・ギャラリー

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HUAWEI×WIRED

WIRED」日本版にて、通信機器メーカーHUAWEIのプロモーション記事を制作しました。最新デバイスでプロトタイピングをする内容となっています。「HUAWEI P10 plus」では、高精細の映像を用いたインタラクティブアプリケーションを、「HUAWEI Media Pad M3 Lite10」では、高品質なサウンドシステムを活用したパフォーマンスを行い、各々の性能をものづくりの面から検証しました。

ファーウェイのスマホ&タブレットでアート作品?をつくってみた

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