空間スクリーン

鑑賞者の認知に起こる現象として、私たちの暮らす世界とは異なる、「コントロール可能な時空」を構築する作品。基盤となるのは、「空間スクリーン」という技術である。これは、特殊な回転体とプロジェクターを用いて、安価・簡易に、視域を限定しない裸眼立体視を実現するもの。「空間スクリーン」は、作者が投影原理を考案し、立体造形、及び金属加工を専門とする同僚と共に改良を進めてきたもので、東京藝術大学より特許出願中である。具体的には、3Dモデルを奥に向かって輪切りにし、それらを視聴者の目が追いつかない速さで特殊な構造体に投影することで、光の立体を構築するもの。こうして構築した立体に対し、さらに時間的な変化を与えることで、擬似的な時空を生み出す。視覚現象としての時空に踊る猿は、時間とは何か、空間とは何か、立体にとって質量とは何か、「見る」とはどういうことか、私たちが認識している世界とは何か、そして、存在とは何かを問いかける。また、視域を限定しない性質上、「皆で映像を取り囲んで観察する」というこれまでに無いアクティビティを実現する。

※本研究は、JST、COI、JPMJCE1308 の支援を受けたものです。

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タイトルなんてラララ

本作は、作者がふと描いた顔の落書きをキャンバスにプリントし、そのキャプションの作品タイトルを、来場者が自身のスマホから匿名で投稿できる仕組みである。ベースになるのは、顔の解釈投稿サイト「全部同じ顔だな」( https://onaji.org/ )で、その最新投稿がキャプションに都度反映される。気ままに更新・共有される鑑賞者ごとの解釈が、顔の正式な作品タイトルになることで、作家と鑑賞者が同じレイヤーに配置され、鑑賞者同士も相互に作用しながら、作品にコミットする全員が、共犯関係を結んでいく。

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全部同じ顔だな

初めは、何気なく書いた顔の落書きだった。その顔が、どんな表情をしているのかわからなかったため、誰もが匿名で解釈を投稿できるサイトを構築した( https://sasaki-sasaki.com/minoru/ )。すると、SNSのつながりによって50〜100投稿が集まった。そのうちスタンプ化を求める声があり、それに応じたところでサイトは終了したかに思えた。しかし、コロナ禍の到来によってオンラインのコミュニケーションが活発化するなかで、再度サイトの投稿が増え始めた。興味深い投稿が多かったため、SNSでピックアップをしたり、特に気に入ったものに関しては実写化などを行った。それに呼応するように投稿は増えてゆき、なかには顔をぬいぐるみにする投稿者もいた。そんな投稿者の盛り上がりを受け、意味もなく制作したトロフィーをきっかけにアワードの開催を求める声があがった。アワードの実施に至る過程で約3200投稿が集まった。現在は、リアルタイムに投稿が追加されてゆくシステム( https://onaji.org )に移行し、累計7000投稿が集まっている。

作品ページ
https://onaji.org
( 旧作品ページ: https://sasaki-sasaki.com/minoru/ )

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猫との共有

拙作「ズームイン顔」を猫向けにチューニングし、野良猫に体験してもらう様子を記録したドキュメンタリー映像。機械学習で猫の顔パターンを生成し、それまで参照していた人間の顔パターンと差し替えて、アプリケーションとして実現した。コンピューターによるインタラクティブの射程を、人間から動物へと広げ、「見当のつかないリアクションを見たい」という欲求にもとづいて制作した。

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金魚眼

浮世絵師・歌川国芳が擬人化したユーモラスな金魚たちを通して、その自然観を体感してもらう巡回型展示。浮世絵のクローン文化財(先端技術による複製の浮世絵)、国芳金魚の顔はめペーパークラフト、猫に狙われる金魚の眼差しを体験できるVRから成る。特にVRについては、水瓶の底に沈めた360度カメラの映像に、アニメ化した金魚をリアルタイムに合成したものをHMDで見渡すことで、ひとりで楽しむ「没入感」とは異なる、みんなで楽しむ「場をつくるVR」を実現した。

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